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整音の外注で失敗しないために|AAF・OMF準備と依頼前チェック

映画製作の現場

映画や動画の整音・MAを外注するとき、仕上がりを左右するのは

「誰に頼むか」だけではありません。


実は、依頼前にどのような素材を準備できるかによって、

作業精度・費用・納期は大きく変わります。

特に自主制作映画や映像作品では、編集が終わった段階で

「Premiere Proで整音をお願いします」

「とりあえず音だけ良くしてください」

 

と相談されることがあります。


もちろん対応できるケースもありますが、映画や映像作品の整音・MAは、単なるノイズ除去や音量調整とは異なります。MAは映像と音を最終的に合わせ込み、作品として成立させる仕上げ工程です。

整音・MAを外注する前に準備したい素材

外注前に準備できると望ましい素材は、主に以下です。

  1. AAFまたはOMFデータ
    映像編集ソフト上の音声配置を、Pro Toolsなどの音声編集環境へ引き継ぐためのデータです。

  2. ガイド動画(軽量のMP4)
    完成尺が分かる映像データです。音のタイミングやシーン意図の確認に使います。

  3. ラフMIX音声
    監督や編集者が考えている仮の音量バランスを確認するために重要です。

  4. セリフ・BGM・効果音の整理
    トラックが整理されているほど、作業精度が上がります。映像編集データ上で編集者しかわからない構造になっているとMAエンジニアがものすごく困ります(全部音を聴き比べて判断しなければならない)

  5. オンリー・環境音素材
    背景音やルームトーンがあると、カット間の空気感を自然につなぎやすくなります。

映画作品では、セリフが聞こえるだけでなく、作品全体が“伝わる音”として成立しているかが重要です。

Premiere ProやDaVinci Resolveだけで仕上げる場合との違い

スクリーンショット 2025-09-25 18.29_edited.jpg
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Premiere Pro、DaVinci Resolve、Final Cut Proでも、音量調整や簡単なノイズ処理は可能です。しかし、映画やドラマ、ドキュメンタリーのようにセリフ・BGM・効果音・背景音が複雑に絡む作品では、Pro Toolsなど音声制作に特化した環境で整える方が、仕上がりの安定感は格段に向上します。

たとえば、次のような問題は専門的な整音・MAで差が出やすい部分です。

  • セリフがBGMに埋もれている

  • カットごとに背景音が変わる

  • ロケノイズがシーンごとに違う

  • 声の距離感が不自然

  • ノイズ除去後の声が薄くなる

  • 上映や配信時の音量感が安定しない

一般的な音声編集やミキシング外注でも、多チャンネル編集や複雑な音声編集に対応するサービスはありますが、映画作品の場合は、単なる編集ではなく、映像の意図や世界観に合わせた判断が必要になります。

整音・MA外注前のチェックリスト

整音やMAを外注する前に、以下の項目を確認しておくと、相談や見積もりがスムーズになります。

​​​

  • 編集はほぼ確定しているか

  • 作品尺は何分か

  • 使用している編集ソフトは何か

  • AAFまたはOMFを書き出せるか

  • 完成尺のガイド動画を用意できるか

  • 仮MIX音声を用意できるか

  • セリフ、BGM、効果音のトラックが整理されているか

  • オンリー素材や環境音素材があるか

  • 特に気になるシーンや時間帯をメモしているか

  • 映画祭、上映、YouTube、企業納品など最終用途が決まっているか

すべて完璧に準備できていなくても相談は可能です。

ただし、素材が整理されているほど、整音・MAの作業時間を本来の音作りに使いやすくなります。結果的に、同じ予算でも仕上がりの効率が良くなります。

素材準備は、費用と納期にも影響します

整音・MAの費用は、作品の尺だけで決まるわけではありません。

同じ30分や60分の映像でも、音声素材が整理されている作品と、トラック構成が混乱している作品では、作業時間が大きく変わります。

たとえば、AAF/OMFのリンクが切れている、不要な音声クリップが大量に残っている、BGMと効果音が同じトラックに入っている、といった状態では、実際の整音に入る前の確認作業が増えます。

逆に、ガイド動画、ラフMIX、整理された音声トラック、オンリー素材が揃っている場合は、セリフの明瞭化、背景音のつながり、BGMバランスなど、本来の仕上げ作業に集中できます。

整音の外注は、音を丸投げする作業ではなく、作品を完成形へ近づけるための共同作業です。

相談時に送っていただきたい情報

初回相談では、以下の情報を添えていただけると判断しやすくなります。

  • 作品の尺

  • ジャンル

  • 使用している編集ソフト

  • 完成予定日

  • 映画祭応募・上映・配信などの予定

  • 現在困っている音の問題

  • AAF/OMFの有無

  • ガイド動画の有無

  • 希望納期

  • おおよその予算感

特に映画やドラマ、ドキュメンタリー作品では、セリフだけでなく、背景音、BGM、効果音の関係性も重要です。

「どの素材を渡せばよいか分からない」という段階でも、まずは現在の編集状況をお知らせください。必要な準備から順番にご案内します。

素材準備が不足すると何が起きるのか

素材が整理されていない場合、整音作業に入る前に、まず音声データの確認や整理が必要になります。

  • どの音が本番セリフなのか分からない

  • 不要な音声クリップが大量に残っている

  • BGMと効果音が同じトラックに混在している

  • AAF/OMFのリンクが切れている

  • ガイド動画と音声データの尺が合わない

こうした状態では、実際の整音よりも前段階の確認作業に時間がかかります。
結果として、納期が延びたり、見積額が上がったり、改善範囲が狭くなることもあります。

まずは素材状態の確認から

「AAFやOMFがよく分からない」
「Premiere Proのデータしかない」
「どの素材を渡せばよいか判断できない」

そうした場合でも、まずは現在の編集状況を確認することから始められます。

整音の外注で失敗しないためには、依頼前の準備が大切です。
素材の状態を整理し、作品の目的に合った形で音を仕上げることで、

映像はより“伝わる作品”に近づきます。

ミニFAQ

AAF/OMFが分からなくても依頼できますか?

相談は可能です。
ただし、映画や映像作品として本格的に整音・MAを行う場合は、最終的にAAF/OMFなどの受け渡しが必要になるケースが多くなります。

Premiere Proのプロジェクトだけでも依頼できますか?

基本的にはできません。Premire ProにはAAF書き出し機能があるため、そちらを

使用してデータ共有いただく必要がございます。

極めてシンプルな編集プロジェクトで2−3トラックしか音声データがない場合は、個別に全体尺で書き出してもらったWavデータでお引き受けすることは可能です。

編集がまだ完全に終わっていなくても相談できますか?

相談は可能です。
ただし、本作業に入る段階では、なるべく編集ロックに近い状態が望ましいです。

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