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執筆者の写真Sound Reformer / yamakaWA

クラシックコンサートのノイズ除去とリマスター

更新日:2022年12月31日

クラシックコンサートのノイズ除去とリマスター

サウンドリフォーマーの山川@HSR_YBです。最近、クラシックマニアさんのプライベート音源のノイズ除去依頼を繰り返しオーダーをいただいています。


音源ソースはあくまでもクライアント本人が楽しむ個人用というお約束のもと、古いテレビ録画のVTR、FMエアチェック、友人主催のアマチュアオーケストラコンサートの客席で自ら録音したものなど様々です。


クラシックは時代を超えた名曲を様々な指揮者や楽団が演奏するため、同じ曲でも解釈や演奏スタイルが異なります。そのため、お気に入りの演奏は流通しているCDではないこともあるようです。


放送アーカイブ音源のノイズ


放送系の音源はもともと、ビデオやテープ類に保存されており、今ではデジタルファイルに変換して再生を楽しんでいるとのこと。初回のご依頼は「ピー」という高域にずっと混入している電波ノイズを除去できないというご相談でした。


最高と感じている演奏に没入したいリスナーとって、わずかな「ピー」という雑音でも気になるもの。


ピーという音は音の高さがはっきりしており、なおかつ安定的ですのでさほど大きな音でない場合は綺麗に除去できる場合が大半です。こちらを綺麗に除去したところから、繰り返し依頼いただくようになりました。


客席録音のノイズ除去は滅茶苦茶大変

直近に受けたお仕事はクライアント自ら出向いた友人主催のアマチュアオーケストラのコンサートを客席で録音した音源。リニアPCMレコーダーを使用、良い場所で収録できればそこそこ音楽を楽しめることもあります。


しかし客席での収録は難しく、鑑賞マナーの悪い雑音を発するお客さんの近くに位置してしまったとのこと。


咳払いや足踏みなど気になる雑音が演奏内の大多数の部分混入。クラシックのコンサートはダイナミックレンジも大きくとても繊細。それらの除去は簡単ではありません。


中でも繊細なヴァイオリンソロ中に何度も混入する「ギリリ」と、いう椅子がきしむ音はノイズ除去難易度AAクラスでした。


最新の技術でもこれらのノイズは自動処理できるわけではありません。椅子の「ギ」「リ」「リ」この一音一音を細かくピンポイント処理する必要。絵画修復さながらの微細な編集です。


楽器の抜け方などを調整するマスタリングも対応


また、クライアントからは全体的な音質調整のリクエストも頂きました。ヴァイオリン協奏曲にも関わらず、主役であるソロヴァイオリンが曇って聞こえるとのこと。


収録位置の関係から低音域が強く出ていることも要因でしたが、絶妙なイコライジング調整、サチュレーションなどを加えリマスタリングも行いました。


修復難易度が高く尺が長い音源の見積


フルオーケストラの交響曲・協奏曲は演奏時間が長いものが多数。そのため、難易度AAクラスのノイズ処理が小一時間となると、気の遠くなるような作業が待っています。そのため見積が高額となり、富裕層かつマニアでないとカジュアルなオーダーは難しいかもしれません。


お金がかかってもどうしても修復して綺麗な状態で聴きたい、大切な音源をお持ちの方がいらっしゃいましたらご相談ください。


実音源をお預かりし、改善効果をご試聴いただいてからオーダーすることができます。






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