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40〜60分の映画MAが数時間で終わらない理由|自主制作映画の整音料金と作業工程

ProTools MA作業

「40分くらいの自主制作映画なので、整音・MAを3万円くらいでお願いできますか?」


映画MAの相談では、こうしたご相談をいただくことがあります。

もちろん、限られた予算の中で作品を完成させたい気持ちはよく分かります。


ただ、40〜60分の映画MAは、単に音量を上げたり、ノイズ除去ソフトを一括でかけたりする作業ではありません。


Hybrid Sound Reform の映画MAでは、セリフ、ノイズ、背景音、BGM、効果音、カットごとの音質差、最終音量までを確認し、映画として自然に観られる音へ整えていきます。



映画MAは「音量調整」ではありません


映画の整音・MAには、主に次のような作業が含まれます。


・セリフの明瞭化

・空調音、風、車、衣擦れなどのノイズ軽減

・カットごとの音質差の調整

・BGMとセリフのバランス調整

・背景音、アンビエンスのつながり作り

・効果音の整理・ラウドネス、書き出し、納品前チェック


つまり、MAは「聞こえにくいところを少し直す作業」ではなく、映画全体を“作品として聞ける状態”に仕上げる工程です。


詳しい工程は、以下の記事でも解説しています。



40〜60分映画作品は、確認だけでも時間がかかります


40〜60分の映画では、セリフのあるシーン、屋外ロケ、室内反響、BGMの入り、効果音の不足、背景音の変化など、ほぼ全編に何らかの確認が必要になります。


たとえば、40分作品を1回通して確認するだけで40分です。

しかし実際には、気になる箇所を止め、戻し、処理し、前後のつながりを確認します。


1カットのノイズを整えるだけでも、処理の強さを間違えると声が痩せたり、不自然な機械音のようになったりします。


そのため、映画MAでは「早く処理すること」よりも、「どこまで直して、どこから先は不自然になるか」を判断する時間が必要です。



MA作業は素材整理にも工数がかかります


MA作業に入る前には、素材確認も必要です。


・AAF / OMF

・ガイド動画

・仮ミックス音声

・BGM素材

・効果音素材

・オンリー、環境音

・台本、修正メモ


これらが整理されていればスムーズですが、トラックが乱れていたり、不要な音声が大量に残っていたり、リンク切れがある場合は、整音前の準備だけで数時間かかることもあります。




3万円で40〜60分の映画MAが難しい理由


映画祭上映

3万円という金額だけを見ると、短い音声編集やガンマイクだけで収録されたシンプルなインタビューなど10〜20分程度の軽い整音なら検討できるケースもあります。


しかし、役者のセリフをマルチマイクで拾った40〜60分の映画MAでは、最低限の作業でも数十時間規模になることがあります。


仮に30時間かかる作業を3万円で受けると、1時間あたり1,000円です。

そこには、専門機材、ソフトウェア、経験、確認作業、修正対応、納品チェックのすべてが含まれてしまいます。


これは、プロのMA作業としては現実的ではありません。



Hybrid Sound Reform の価格目安


Hybrid Sound Reform の自主制作映画MAでは、作品規模に応じて以下のような目安を設けています。


PLAN 1:Indie Basic

10〜20分の短編想定2万〜5万円


PLAN 1.5:Festival Lite

40〜60分作品の応募最低限6万〜15万円


PLAN 2:Festival Standard

40〜100分作品の映画祭応募標準8万〜18万円


PLAN 3:Cinema Premium

劇場上映・配信想定長編90〜120分で30万〜90万円


40〜60分作品で映画祭提出を考える場合、現実的には PLAN 1.5 以上、可能であれば PLAN 2 が標準ラインになります。



予算が限られる場合の考え方


予算が限られている場合でも、すべてを諦める必要はありません。


たとえば、

・冒頭5分の印象を優先する

・セリフが重要な会話シーンに絞る

・屋外ノイズが強い場面だけ重点処理する

・BGMとセリフの被りだけ整える

・映画祭提出用に最低限の音量破綻を防ぐ


といった形で、工数を集中させる方法があります。


ただし、「40〜60分全編を映画祭向けに自然な音へ仕上げる」ことと、「一部だけを最低限整える」ことは、まったく別の作業量です。



早めの相談が仕上がりを左右します


60分前後の作品では、作業枠の確保も重要です。

MAは素材を受け取った翌日に数時間で完了するものではなく、素材確認、荒整音、プリミックス、本ミックス、監督確認、修正、納品チェックを順番に進めます。


そのため、映画祭締切の直前ではなく、できれば2ヶ月前を目安にご相談ください。




まとめ


40〜60分の映画MAが数時間で終わらない理由は、作業が「音量を上げるだけ」ではないからです。


セリフを聞きやすくし、背景音をつなぎ、BGMとのバランスを整え、観客が違和感なく物語に集中できる状態を作るには、相応の時間と判断が必要です。


3万円前後で全編MAを希望される場合、できることはかなり限定されます。

一方で、予算に合わせて優先順位を決めれば、現実的な改善提案ができるケースもあります。


まずは、作品尺、現在の音の状態、映画祭・上映・配信などの目的、希望納期、ご予算感をお知らせください。


映画MA・整音のご相談フォーム



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