自主制作映画で「音がダサくなる」10の原因
- Sound Reformer / yamakaWA

- 4 日前
- 読了時間: 5分
— 作品のクオリティを一気に下げてしまう“見えない落とし穴”

自主制作映画を観ていて、
「映像はいいのに、なんかダサい…」
と感じる作品があります。
その原因の多くは 音です。
映画ではよく言われる言葉があります。
「観客は多少画質が悪くても我慢できるが、音が悪いと耐えられない」
実際、映画祭の審査員や観客の印象を大きく左右するのは
映像より音の完成度だったりします。
この記事では、整音・MAの現場から見た
自主制作映画で「音がダサくなる」典型的な10の原因を解説します。
1. セリフの音量がバラバラ
自主制作映画で最も多い問題です。
・シーンごとに声の大きさが違う
・俳優によって音量差がある
・突然小さくなる
こうなると観客は 音量調整ばかりすることになります。
映画では
ダイアログ(セリフ)の安定感が作品の質を決める
と言われています。
これは整音でかなり改善できます。
2. 環境ノイズがそのまま残っている

撮影時の音には必ずノイズが入ります。
例えば
・エアコン
・冷蔵庫
・蛍光灯
・外の車
・風
これをそのままにすると
「YouTubeっぽい音」になります。
映画では通常
ノイズ除去(RXなど)で整理します。
もちろん、やりすぎても変な音になってしまうのでサジ加減はぶっちゃけ難しいです。
整音技術を試行錯誤しながら経験値を積むか、
プロに頼むのが賢明です。
3. カットごとに空気感が変わる
セリフは問題ないのに
なぜか違和感がある作品があります。
原因は 空気音(ルームトーン)です。
例えば
カットA
→ 静かな部屋
カットB→
微妙にノイズあり
これだけで
映像の繋がりが不自然になります。
音に何が紛れているかで、
視聴者は本能的にそのシーンを捉えます。
映画では
アンビエンスの統一が非常に重要です。
4. BGMが大きすぎる
よくあるのが
セリフ vs BGM の戦い
・BGMが主張しすぎ
・セリフが聞き取れない
映画では
BGMは感情を支える役割
です。
つまり
主役は セリフ。
特に初心者スキルに近いクリエイターは
背景音のまずさを回避するために、
無駄にBGMでセリフ以外を埋めてしまうという芸当に走りがち。
5. 効果音が入っていない
自主制作映画では
・足音
・衣擦れ
・物音
が不足していることが多いです。
すると映像が
軽く見える
ようになります。
プロの映画では
フォーリー(効果音)が必ず作られます。
ただし、効果音ライブラリも少なく、場違いなセレクトをしてしまうと
かえってチープさが際立つ場合もあります。
シーンのセリフ以外の音をしっかりガンマイクで収録しておくと、
最低限の労力でリアルさ(臨場感)が担保できます。
6. リバーブ(残響)が不自然
初心者編集でよくあるのが
とりあえずリバーブをかける
です。
しかし
室内
屋外廊下
ホール
では残響が違います。
適当にかけると
安っぽい映像ドラマ風
になります。
こちらも
シーンのセリフ以外の音をしっかりガンマイクで収録しておくと、
最低限の労力でリアルさ(臨場感)が担保できます。
7. 音の距離感がない
映画音響では
距離の表現が非常に重要です。
例えば
・遠くの声
・後ろからの声
・近づく音
これがないと
映像と音が一致しません。
映画は2次元の平面画面で見るぶん、
音で本能的に奥行き感が感じられる表現、素材があるかは
クオリティに大きく差がやすいです。
8. 音の定位(左右)が使われていない

映画では
音の位置も演出です。
例えば
・左から車が来る
・右から人が歩く
これをモノラルで処理すると
臨場感が消えます。
細かな部分で作品の臨場感が変わってきます。
背景音やフォーリーも含め、音のパンもしっかりコントロールできるスキルも必要です。
9. ラウドネス管理がされていない
YouTubeや映画祭では
ラウドネス基準があります。
例えば
・YouTube
・Netflix
・映画館
それぞれ規格が違います。
これを知らないと
・音が小さい
・潰れる
・歪む
などが起きる場合や同列のコンテンツと比較して
違和感が出てしまうケースもあります。
10. 「整音・MA」という工程を省いている
これが一番多い原因です。
自主制作映画では
編集=完成
と思われがちです。
しかし映画制作では編集の後に
整音・MA(音の仕上げ)
という工程があります。
ここで
・ノイズ処理
・音量調整
・空間表現
・BGMバランス
などを仕上げます。
この工程を通すだけで
作品の印象は一気にプロレベルになります。
試写会や上映会、映画祭での審査により、
「音のクオリティ問題」を
初めて意識する
自主制作映画監督さんも少なくありません。
まとめ
映画は「映像50%、音50%」
自主制作映画のクオリティは
音で決まる
と言っても過言ではありません。
逆に言えば
音を整えるだけで
作品の印象は劇的に変わります。
映画祭を目指す作品では特に
整音・MAは必須工程
です。
もし
・音がうまくまとまらない
・ノイズが気になる
・映画祭レベルに仕上げたい
という場合は
整音・MAの専門エンジニアに相談するのも一つの方法です。
自主制作映画向けの整音サービスについてはこちらでも紹介しています。


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