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サウンド・リフォームの基本的な作業工程

 動画や音源をお預かりし、基本的には以下の作業工程でリフォームをしていきます。音の状態は様々ですので状況に応じたアプローチしていきます。適当にマキシマイザーを挟むだけの音圧上げではなく、丁寧なオーディオ・リペアと大胆なエディットを組み合わせ丁寧なリフォームを実施。手間ひまをかけたエディットをいたします。

 

 

お預かりするメディアにも寄りますが、アナログビデオの場合はビデオキャプチャーでコンピューターに取込みMP4データに変換します。その他デジタルメディアでお預かりの場合は、コンピュータのドライブよりダウンコンバートせずにデータを取込みます。その後DAWに映像ファイルを読み込み、映像と音声を分割します。お預かりメディアがハイレゾの場合をのぞき、音声は48kHz.24bitにアップコンバートします。

 

作業可能メディア

VHS,DVD,Blu-ray,MP4(file),CD,DAT,CT(カセットテープ),その他音楽データFile全般。(DSD不可)

cubase映像取込
ノイズ除去の最強プラグイン

 

 

抜出した音声データを下処理します。オーディオリペアソフトRx 8に音声データを取込み、プラグインDenoice,Remove Humによる丁寧にノイズを取り除いていきます。DeclipやDeclickにて録音時に問題のあった歪んだデータなどを補正。いずれもお客様の音声データを解析して最も効果のある処理を行います。事前にリクエストのあった指定ノイズ(不必要な部分のハウリング、ピアニッシモ部分での会場内ノイズなど)をSpectral Repairを使用しクリーニングします。(Sound Treatmentメニューではこちらを作業をメインに行います)丁寧な下処理が以後のエディット精度を高めます。ノイズ除去は具体的にこんなことができます。

①映像の取込みと音声の分割

②RX 8Advancedによる音声の下処理

イコライザー(ozone)

 

 

下処理が終わったファイルをDAW/NUENDOに取込み積極的音作りをしていきます。(2020現在EQはFabfilter pro Q3をメインで使用しています)

記録状態や出音のバランスを考慮しながらイコライザーを調整します。録音時の楽器バランスなどが極端に悪い場合は下処理に立ち戻り、RX 8でMusic Rebarance(ドラム、ボーカル、ベース、その他のリバランスができる)処理を施します。楽曲がより際立つ倍音成分を整理し、音像のエッジがグルーブとリンクするよう心地よいポイントを探ります。アナログ独特の質感を付加するため、EQ前にUAD/NEVE1073を通すケースも多いです。

 

③EQ調整

shadow_hills_carousel_1.jpg

 

 

録音されている楽器バランスや音質を考慮し、複数のコンプレッサー、リミッターで全体的なハリを出していきます。最近(2020.11)お気に入りの設定はUAD Shadowhills Mastering complessor→Ozone9 Vintage Limitter→Ozone7 Dinamicsこちらの連結です。階層的に微弱にセッティングすることによりよりナチュラルな音圧が得られます。

ライブ音源の場合はOzone7 Dinamicsでは帯域ごとのアウトプットバランスを調整することがほとんどです。

④ダイナミクス調整

音像の明瞭度を上げるエキサイター

 

 

②EQで全体的な音質、③コンプレッサー・リミッターで全体的な音圧を調整しました。おおよそ演奏が整ってきました。今度はその中で強調したい帯域にエキサイターで処理をしていきます。絵でいえば本来ならばもうすこし鮮やかな色に着色するイメージ。エア成分が多いライブ音源は各楽器が音像から遠く聞こえてしまうので、埋もれがちが楽器の帯域に少しエッジをつけるイメージで処理します。もちろん出音がいい場合はあえて使用しないという選択をすることも少なくありません。

 

⑤エキサイターでの前後イメージ調整

音の広がりをコントロール

 

 

基礎的な音像が整ったら帯域ごとのステレオ音像感の調整を行います。主に楽曲や楽器編成により仕上げ方は変わりますが、ライブ音源の場合、会場での音の広がり方のイメージを整える形で使用します。小規模のライブハウス音源は実際にモコモコしがちですが、クリアなライブアルバムをイメージして仕上げることが多いです。記録状態とお客様からの仕上げイメージのバランスをとりベストな臨場感を設定します。音源によっては使用しないケースもあります。

⑥ステレオイメージャーでの音像調整

manley_massive_passive_carousel_1_1.jpg

 

 

最終的な音圧を決定づけるマキシマイザーを通す前に最後のイコライジングを施します。ここでは積極的な処理というより、サンドペーパーでなめらかにするという意味合いが強いです。​演奏ジャンルにもよりますが、manley_massive_passiveやPultec EQP-1などをチョイスして、高域、中低機器を自然に上げ下げします。

⑦シェルビングEQ

FG-X slatedegital
音像を前に出す
oxford reverbの透明度

 

 

お客様の音楽の方向性にもよりますが、楽器ごとのバランスや音色がおおよそきまった段階でマスターのための音圧調整をします。ロックやエレクトリックミュージックなどはマキシマイザーで音圧を稼ぎ音のパンチをつけます。Ozone9AdvancedやFG-Xなどを効果の高いものをチョイスし音声のマスターを仕上げていきます。その他にも状況に応じてリヴァーブやサチュレーション系、ビンテージコンソールのチャンネルストリップ等のプラグインを状況に応じて使用します。元音源が良いほど使用頻度を押さえ自然な響きをサポートする繊細なブレンドをしますが、元音源の状態があまり良くないことを前提とし一般のマスタリングよりも大胆な音作りをします。

⑧マキシマイザーでの音圧仕上げ&その他

FinalcutproXで編集

 

 

Edius Pro9にて音声の仕上げが完了したら元の動画の音声とリフォーム音声を差し替えます。演奏外の曲間等のボリュームなどはMCなどの音声も考慮してこちらで映像と合わせて調整します。タイトルやオプションの曲名やエンドロールのテロップをこちらで編集します。すべての編集が終了後、ご要望のメディア(Blu-ray等)に書出しSonyの民生用再生機器で確認を行います。メディアにもよりますが音声は非圧縮でそのメディアの最高音質にてエンコードします。

⑨映像音声の差替えと映像メディア仕上げ

wavelabによるライティング

 

 

PACプランやAUDIOプランご注文の際は、①〜⑦までの作業後、マスタリング専用ソフトのWavelabにてリフォーム音声を取込み後、曲分割を行いファイルの書出しや再生位置マーキングの設定、CDへの焼き込みを行います。最高音質が保てるようメディアの応じたディザー処理などもこちらで行います。

⑨CDや音楽ファイルへの書出し

Sound Reformプランの大まかなリフォーム工程の説明でした。状態の悪いAIR録音音源は②の工程を中心に行います。これらは完璧な結果を保証することはできません。

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