ボイスメモアプリで会話録音する時に注意すべき3原則
音声データの修復サービスを運営している山川@hsr_YBです。
会議の議事録はもちろん、商談や係争ごとの音声証拠としてボイスレコーダーによる録音は使用する機会も増えています。しかし、折角録音したにもかかわらず後で再生すると雑音が酷かったり、部屋の反響がワンワンしていまい、肝心の内容が聞き取れないというお悩みは少なくありません。
そんな悩みを回避するには以下の3点が大原則です。
1.うるさい場所を選ばない
2.マイクから口もとまでの距離はなるべく近く
3.衣服のポケットに入れない
1.うるさい場所を選ばない
会話を録音するときは静かな場所ほどお勧めです。ファミレス、カフェ、ファーストフード店、ショッピングモールなどはお勧めしません。当事者が現場で気にならない音でも録音物は別ものです。実際に録音してみると、他人の話し声、店内放送、BGM、足音など....周囲の雑踏は多く、ドラマを演じる俳優レベルのしっかりした発声をしない限り、後で綺麗な状態で聞き返すことはできません。(この差は、人間の耳が相手の声にフォーカスを合わせ聴き取ることに優れているからです)
狭いカフェなどでは隣の席の会話もハッキリ録音されてしまい、あとで文字起こししようと思っても無理だったりします。実際そのような改善依頼が当サービスにも多く寄せられています。また、走行中の車内での会話も強いエンジン音や風切り音にかき消され、修復できない確率は高めです。
2.マイクから口元までの距離はなるべく近く
録音したい人の口元からボイスレコーダーのマイクは少しでも近い位置を意識しましょう。小型のボイスレコーダーはポケットに入れてしまいがちですが、できれば避けましょう。音も篭りますし、ガサガサという服に擦れる音が入り結局内容が聞き取れない状態になってしまいます。
このガサガサノイズはマイクと服がゼロ距離により起こるため、肝心な会話をかき消してしまう、ボイスレコーダー録音をするとき、最も避けるべきトラブルです。
話し相手に了解が得られる状況なら双方のどう距離にあるテーブルの上に設置しましょう。それが難しい場合は卓上においても気にならないセカンドバックなどに忍ばせましょう。もちろん厚手の布で覆われてはうまく録音できないため、メッシュポケットなどがついているものがおすすめです。相手側の声を証拠にしたい場合は当然、マイクの先端を相手側に向けることもお忘れなく。
会議や講演会など、録音したい内容を発表する演者まで物理的な距離がある場合でも、スピーカーの近くやより演者に近い場所を選んでボイスレコーダーを設置します。大きな会場では場内の反響が強く、きれいに録音できても反響音で全然聴き取れない事例がございます。例えば部屋にレコーダーを仕掛けてもマイクまでの距離が遠いため反訳できるレベルの録音はすることができません。
3.ケチらず高機能製品を用意する
会話録音用途のICレコーダーは2,000~4,000円程度で購入できますが、機能をしっかりチェックするとノイズカット機能があったり、価格差はあまりないのに大きなスペック差がある場合が。
また、旧式のボイスレコーダーはパソコンにつないでデータ転送ができないなど、不便な場合がほとんどです。裁判への利用や、確実な文字起こしを想定している場合は旧式を所有している方でも、新たに新機種導入をすべきです。
また録音のファイル形式設定も考えないと確実な録音は難しいでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。僕はハイブリッド・サウンド・リフォームという音質改善サービスを運営しています。「録音内容が聞き取れない」というオファーは大変多く、年間に数百件手がけています。もちろん改善できる場合もあるのですが、それらの成功率は50%前後。専門プロでも直せない音源が多数存在します。重要な会話を録音される機会がある方のために、こちらの記事を執筆いたしました。
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